Bluetoothについてまとめてみました
Bluetooth、分かっているようで分かっていませんのでまとめてみました。
Bluetooth®(ブルートゥース)とは、周辺機器をワイヤレスで使える近距離通信規格のこと。
Bluetoothのバージョンの違い
バージョン | 主な特長 |
---|---|
ver1.1 | 普及バージョン |
ver1.2 | 2.4GHz帯域の無線LAN(11g/b)との干渉対策が盛り込まれた |
ver2.0 | ver1.2の約3倍のデータ転送速度(最大3Mbps)を実現 |
ver2.1 | ペアリングが簡単に。マウスやキーボードのバッテリー寿命を最大5倍延長できるSniff Subrating機能(=省電力モード)が追加 |
Ver3.0 | 従来の約8倍のデータ転送速度(最大24Mbps)を実現、電力管理機能を強化し、省電力化を向上 |
Ver4.0 | 大幅な省電力化を実現する低消費電力モード(Bluetooth Low Energy=BLE)に対応、通信速度1Mbps |
バージョンによって機能が異なります。Bluetoothにはバージョンがあり、1.1、1.2、2.0、2.1、3.0、4.0などです。
これらのバージョンのBluetooth製品同士であれば基本的に接続することが可能です。ただし、バージョンが異なる機器同士では低いバージョンの機能に合わせてつながります。
さらに…
「Bluetooth Low Energy(BLE)」と呼ばれる省電力機能が、バージョン4.0の最大の特長。通信速度を抑え、通信完了後に「待ち受け」状態にすることで、バージョン3.0と比べて約60%の省電力化を実現しました。バージョン4.0には「Bluetooth Smart」と「Bluetooth Smart Ready(デュアルモード)」の2種類の規格が存在します。
Bluetooth Smart
Bluetooth Smart Ready対応機器同士でのみ、Bluetooth Low Energy(BLE)による低消費電力モードでの通信が可能です。従来のBluetooth機器とは通信できません。
Bluetooth Smart Ready(デュアルモード)
Bluetooth Low Energy(BLE)による低消費電力モードで通信をする子機との通信に対応しています。さらに、従来の Bluetooth機器との通信も可能です。
Class
Class(電波到達距離)。Bluetoothにはバージョンとは別に、電波強度を規定した「Class(クラス)」というものがあります。これは、電波が到達する距離の目安を表していてClassの数字が低いほど電波強度が”強い”です。
Class | 電波到達距離 |
---|---|
Class1 | 最大100m |
Class2 | 最大10m |
Class3 | 最大1m |
Class1対応のスマートフォンにBluetooth®ヘッドセットを接続すると、スマートフォンをリビングの充電器につないだままでも、最大100m(規格値です。使用する機器や環境によって届かない場合があります)の範囲内ならキッチンや寝室などの離れた部屋でも通話や音楽が楽しめます。
プロファイル一覧
Bluetoothには”プロファイル”と呼ばれる、”何ができるか”を定めた規格があります。
プロファイル名 | 機能 |
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DUN | 携帯電話・PHSを介してインターネットにダイヤルアップ接続 |
FTP | パソコン同士でデータ転送 |
HID | マウスやキーボードなどの入力装置を無線化 |
OPP | 名刺データの交換などをおこなう |
★HSP | 携帯とヘッドセットを接続して、モノラル音声のやり取りを行う |
★HFP | HSPの機能に加え通話開始操作などもハンズフリーで機能を使用が可能 |
★A2DP | ヘッドフォン・イヤフォンに音声伝送。高音質な音楽をステレオで聴く |
★AVRCP | AV機器のリモコン機能(再生、一時停止、音量調整など) |
Battery Service Profile | バッテリー残量情報を提供 |
FMP | 見失ったデバイスを探す |
TIP | 時刻の修正 |
ANP | 音声/メール着信を通知 |
PASP | 電話着信を通知 |
HOGP | 低消費電力で機器を接続 |
SPP | Bluetooth機器を仮想シリアルポート化 |
HCRP | ファイルの印刷・スキャン |
BPP | プリンターへ転送、印刷 |
BIP | 画像の送受信・印刷 |
PAN | Bluetooth経由でネットワーク接続 |
VDP | ビデオデータをストリーミング配信 |
PXP | 接続機器間の距離をモニタリング |
接続するBluetooth対応機器同士が、同じプロファイルに対応していることで、その機能が利用できます。
マルチペアリング
1台のBluetooth機器に、複数のBluetooth機器のペアリング設定を登録しておくことです。
例:「マルチペアリング=3台」のBluetoothイヤホンの場合
※規定の台数以上の相手をペアリングした場合は古い情報から消えていきます。
Bluetoothヘッドセットと携帯電話A、携帯電話Bをそれぞれペアリングし、普段は携帯電話Aと接続して使用していたとします。携帯電話Aの画面操作でBluetoothヘッドセットを切断し、携帯電話Bの画面操作で登録されているBluetoothヘッドセットと接続することで携帯電話Bで使うことができます。その際、お互いを検索してパスコードを打ち合うペアリング作業は必要ありません。
マルチポイントモード
マルチポイントとは機器を同じプロファイルで同時に接続できる機能のことです。
例えば、会社用のスマホと自分用のスマホを使い分けていても、1台のヘッドセットで2台同時に接続&待ち受け可能です。
※通話で1台、音楽で1台など、別のプロファイルで同時に接続することはマルチポイントとはいいません。